akTAR.'s Blog

研究室用のキーボードを買った

投稿日:2025/12/16

モチベーション

研究室でのタイピング体験を向上させるために、良いキーボードを買いたいと思った。

選ばれなかった候補たち

1. 薄型の US 配列キーボード

今まで使っていたもの。

薄型は持ち運びに便利だが、これに慣れすぎると大会で分厚いキーボードを使うときにタイプミスが増えるので、あまり採用したくない。

自分は打鍵の力がおそらく強めな方で、薄型だと勢いに乗ってきたときにキーボードが動いてしまうことが多いのもマイナスポイント。

2. Lenovo プリファードプロ II USBキーボード

ICPC(横浜)で使われているキーボード。家で使っているのもこれ。

メンブレンキーボードで、耐久性はそこまでだがとにかく安価なのが魅力。

もうかれこれ 3 年くらいは使っていて、一番慣れ親しんでいるキーボードでもある。

ただ、研究室で使うとなると高めのカチャカチャとした打鍵音が気になる。特にスペースキー。

一度図書館に持ち込んで叩いてみたが、苦情がきそうですぐに使うのをやめた。

研究室ではイヤホンをつけている人も多いので、これくらいは許容されるかもしれないが、できればもう少し静かなキーボードが良い。

3. WOBKEY Crush80

近所のヨドバシカメラで見つけて、見た目がとても好みだったキーボード。

重厚感のあるアルミの筐体とキーキャップの配色が好き。ただバカ高ぇ。

「コトコト」した心地よい打鍵音のするキースイッチもアピールポイントらしく、確かに音はとても良かったが、研究室では使いにくい。

静音のキースイッチを別で買うとすると、合計で 4 万円近くにかかる計算なってしまい、流石に断念。

見た目は本当に好みなだけに惜しい。

4. REALFORCE R4 Keyboard / R4HD21

買わなかったなかで、一番迷ったキーボード。

静電容量無接点方式のキーボードで、打鍵音は非常に静か。スコスコとした打鍵感も嫌いではない。

同じ静電容量無接点方式のキーボードとしては HHKB も有名だが、あちらは配列があまり自分には合わなそうで、買うなら REALFORCE だと考えていた。

ただこのキーボードも非常に高い。37000 円くらいする。

機能面で文句をつけるところはほぼなくて、気になるのはデザイン面。

WOBKEY Crush80 を見た後だとどれも見劣りするのは仕方ないとして、在庫が白色しかなさそうだったのはかなり残念だった。

悩みに悩んだが、結局「テンションが上がらない」という理由で購入するのは見送った。

37000 円あれば 文庫本を 40 冊は買えるし、ハードカバーの本だって 15 冊は買えちゃいますからね。

買ったもの

選ばれたのはこれ、SmackApe Impact 80

これまでの葛藤を通して、自分の中で「安価なメカニカルキーボードを買って、キースイッチ/キーキャップをカスタマイズしていくのがベストでは」という結論に至った。

その条件で探して見つけたのがこのキーボード。デザインは及第点で、これならキーキャップは交換しなくてもいいなと思えた。

評判を調べたところかなり良さげ。

Play

方々で述べられている通り、コスパがめちゃめちゃ良い。

ホットスワップ対応のキーボードで、これ以上安価なものはなかなか無いと思う。1

コトコト系のキースイッチが搭載されているようだったが、もともとキースイッチは交換するつもりだったの気にならず、購入を決意した。

QMK-VIA ドライバ接続

キーボードに付随してきた説明書の情報が古い(?)ような気がしていて、要らないものをインストールしそうになったので、ここに手順を残しておく。Windows 11 環境。

まず、キーボードにファームウェアを書き込む必要があるので、必要なソフトウェアをインストールする。

次に、書き込むファームウェア(Impact 80 Firmware)をダウンロードする。

次に、QMK Toolbox を起動し、Open ボタンを押して、先ほどダウンロードしたファームウェアファイルを選択する。

QMK Toolbox にファームウェアを読み込んだ様子
QMK Toolbox にファームウェアを読み込んだ様子

次に、キーボードをブートローダーモードで接続する。

具体的には、Esc キーを押しながら USB ケーブルを接続すると良い。2

接続が出来たらあとはツールが自動で書きこんでくれる。

自分は最初エラーが出て上手くいかなかったが、差し込む USB ポートを変えたら成功した。

ここまでできたら、あとは VIA のサイトからよしなに。

Load する json ファイルは以下(Impact 80 JSON)からダウンロードできる。

キースイッチの交換

静音スイッチとして選んだのはこれ。

決め手は総トラベルが 3.7mm で、ICPC のキーボードと同じだったこと。静音性に関しては、ある程度静かならなんでもいいやと思っていた。

キースイッチの交換作業は初めてだったが、面倒くさいだけで難しいことは何もなかった。


作業開始。やるぞ~。

キースイッチ交換作業開始
キースイッチ交換作業開始

キーキャップをすべて外す。キースイッチは確認のために最初に一個だけ変えた。

キーキャップを外した様子
キーキャップを外した様子

キースイッチを外す。専用の器具で引っこ抜くだけだが、結構面倒くさい。

キースイッチを外した様子
キースイッチを外した様子

新しいキースイッチをはめ込む。向きに注意。これは押し込むだけで簡単。

新しいキースイッチをはめ込んだ様子
新しいキースイッチをはめ込んだ様子

完成。だらだらと作業して 1 時間半くらいかかった。

キースイッチ交換作業完了
キースイッチ交換作業完了

一個一個のキースイッチをばらして、筆でちまちま潤滑剤を塗る作業をすると、もっと静かになるらしい。

それをする根気は今の自分にはない。


音を比較するとこんな感じ。

どちらも同じような文字列を叩いていたつもり。

交換前

交換後

やはり静電容量無接点方式と比べると音は出てしまうが、これくらいなら全然許容。

底打ちしないのであれば、図書館でも使えそうなくらいには静か。

おわりに

新しいキーボードで久しぶりに寿司打をやってみた。

寿司打のスクリーンショット
寿司打

ミスタイプは多いけど、速度自体は普段使ってるキーボードとあまり変わらないような気がする。

総額は 17000 円くらいで、一時候補に入っていた WOBKEY Crush80 や REALFORCE R4 Keyboard と比べるとかなり安価に抑えられた。

浮いたお金で欲しかった成瀬三作目を購入。年末帰省するときにでも読むぞ~。

成瀬は都を駆け抜ける
成瀬は都を駆け抜ける
著者宮島 未奈
出版社新潮社
分類小説.物語 (913.6)
ISBN 9784103549536

Footnotes

  1. もし見つけても僕には教えないでください。

  2. ブートローダーモードへ切り替える方法は後述のリンク先の RS8-QMK代码升级流程.pdf に記載されている(なんで http ?)。http://www.riccks.com/col.jsp?id=110